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日本クラフト&デザイン文化を支える作家たち

多彩な色の木地の組み合わせが美しい 指し物のバッグ。 柔らかく曲がる蓋に秘密がひそんでいる。

木工/東京都目黒区

江田 由美子

Yumiko Eda

 指し物、つまり木の板を組み合わせ、革の持ち手をつけたバッグである。5mmから25mm幅の木の組み合わせで縞模様や強弱をつけている。その木地の色がさまざま。淡いベージュ、茶色、紫がかった臙脂色まである。こんなに木地の色が多彩とは!たとえばその組み合わせは、ウォールナットにローズウッド、欅の3種。ぶなにウォールナット、パドークの3種。また、ぶなにウォールナット、パープルハートの3種。このパープルハートの木地が紫がかった臙脂色である。色合わせの妙が、特色といえよう。

 江田さんがもっとも苦心したのが、蓋が柔らかく動き、曲がること。それでなくては、用を成さないからだ。裏地がついているから見てもわからないのだが、実はその中に柔らかく動き、曲がる秘密がある。実に手が込んでいるのである。

 持ってみると、軽い。だから、使いやすい。蜜蝋の脂を塗りこんであるので、少しくらいの水ははじく。ぬれて染みがついたら、削りなおすこともできる。そうして使い込めば、天然の木地はだんだん色づき、さらに美しくなる。手にもなじんでくるのだ。

 江田さん自身は、ポシェットのタイプをごくカジュアルに愛用しているとか。着物に合わせたいという人もいた。長いこと大事に使ってみたいバッグである。

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